WindowsにGitをインストールする手順(旧バージョン 2.39.1)

Git(Git for Windows Version 2.39.1)をWindowsにインストールする手順です。

事前確認

インストール手順

  1. インストーラーのダウンロード

    公式サイトからインストーラーをダウンロードします。 公式サイト
  2. インストーラーの実行

    ダウンロードしたインストーラーを実行します。実行には管理者権限が必要です。 インストーラー実行 ユーザーアカウント制御
  3. ライセンス確認

    Git for Windowsは無料で使用できますが、GNUライセンスへの同意が必要です。問題なければ[Next]ボタンを押します。 ライセンス確認画面
  4. インストール先の選択

    インストール先のフォルダを選択します。特に理由がない限り、変更の必要はありません。 インストール先選択画面

    (インストール先に指定したフォルダが存在する場合は確認画面が表示されるので、はい を選択します。)

    インストール先フォルダの存在確認
  5. オプションの選択

    インストールオプションを選択します。好みで選択してください。 インストールオプション選択画面
    • Additonal icons

      • On the Desktop

        デスクトップにGitアイコンを追加します。
    • Windows Explorer integration

      エクスプローラーの右クリックメニューにGitを起動するためのメニューが追加されます。
      • Git Bash Here

        Git Bash(Git用のシェル)が起動します。
      • Git GUI Here

        Git GUI(GUI版のGit)が起動します。
    エクスプローラーの右クリック画面
    • Git LFS (Large File Support)

      Git LFS がインストールされます。Git は大容量ファイルを扱うのが苦手です。その欠点を補うために開発されたのが Git LFS です。インストールすると、[git lfs] コマンドが使用できるようになります。
    • Associate .git* configuration files with the default text editor

      エクスプローラーで「.git」で始まるGit関連のファイルをダブルクリックすると、テキストエディタが起動するようになります。
    • Associate .sh files to be run with Bash

      エクスプローラーで拡張子が「.sh」のファイルをダブルクリックすると、Git Bashが起動して実行されるようになります。
    • Check daily for Git for Windows updates

      最新の Git for Windows が公開されたとき、通知されるようになります。
    • (NEW!) Add a Git Bash Profile to Windows Terminal

      Windows Terminal に Git Bash が追加されます。 Windows Terminal
    • (NEW!) Scalar(Git add-on to manage large-scale repositories)

      Scalar がインストールされます。Scalarは大規模リポジトリでGit操作が快適に動作するようにサポートするツールです。リポジトリ設定の最適化、部分クローンによる容量削減、高速化などを行います。既存リポジトリに適用するには scalar registerコマンド、新しくCloneから開始するには scalar cloneコマンドを使用します。詳細は公式サイトを参照してください。
  6. スタートメニューの選択

    スタートメニューへの追加先を選択します。スタートメニューへ追加したくない場合は「Don't create a Start Menu folder」にチェックを入れます。 スタートメニュー選択画面
  7. テキストエディターの設定

    コミットメッセージ等の入力に使用する、テキストエディターを選択します。Git Bash や コマンドプロンプト、PowerShell などでメッセージ入力が必要なGitコマンドを実行すると、選択したエディターが起動します。 エディターの設定画面
  8. 新しいリポジトリ作成時のブランチ名

    「git init」コマンドでリポジトリを作成したとき、最初に作成されるブランチ名を指定します。この設定は既存のリポジトリには影響しません。 人権運動を背景に「Master/Slave」や「Blacklist/Whitelist」などの用語を見直す動きが広まっています。これまで Git のデフォルトブランチ名は「master」でしたが、今後は「main」に変更される予定です。

    リポジトリ名の設定画面

    • Let Git decide

      デフォルトのブランチ名を「master」にします。
    • Override the default branch name for new repositories

      デフォルトのブランチ名を、指定したブランチ名に変更します。
  9. パス(環境変数)の設定

    Windows の PATH環境変数に追加するフォルダを選択します。わからなければ変更せずに進めてください。 パス(環境変数)の設定画面
    • Use Git from Git Bash only

      Git を Git Bash でのみ使用する場合に選択します。PATH には何も追加されません。
    • Git from the command line and also from 3rd-party software

      Git を DOSプロンプト や PowerShell でも使用する場合に選択します。PATH に次のフォルダが追加されます。
      • Gitインストール先\Git\cmd
    • Use Git and optional Unix tools from the Windows Command Prompt

      DOSプロンプト や PowerShell で Unix のコマンドが使えるようになります。Windows に同名のコマンドがあるため、熟知されている方以外にはお勧めできません。PATH に次のフォルダが追加されます。
      • Gitインストール先\Git\cmd
      • Gitインストール先\Git\mingw64\bin
      • Gitインストール先\Git\usr\bin
  10. OpenSSHクライアント(ssh.exe)のインストール

    OpenSSHクライアント(ssh.exe)をインストールするか選択します。わからなければ変更せずに進めてください。 OpenSSHクライアント(ssh.exe)のインストール設定画面
    • Use bundled OpenSSH

      ssh.exe をインストールします。
    • Use external OpenSSH

      ssh.exe をインストールしません。PATH環境変数に ssh.exe のパスが通っている必要があります。
  11. HTTPSの設定

    リモートリポジトリに接続する際の設定です。通常は[Use the OpenSSL library]を選択します。 HTTPSの設定画面
    • Use the OpenSSL library

      HTTPS接続の検証にOpenSSLのルート証明書を使用します。
    • Use the native Windows Secure Channel library

      HTTPS接続の検証にWindows証明書ストアのルート証明書を使用します。 Active Directory で管理されている Windowsサーバーや TFSサーバー上の git リポジトリ に接続する際、こちらを選択しないと接続できない場合があります。
  12. 改行コードの設定

    チェックアウトとコミット時に、改行コードを自動変換するか設定します。デフォルトでは自動変換がオンになっていますが、意図せぬトラブルが発生するのでオフにすることをお勧めします。 改行コードの設定画面
    • Checkout Windows-style, commit Unix-style line endings

      改行コードがチェックアウト時に「CR-LF」、コミット時に「LF」に自動変換されます。
    • Checkout as-is, commit Unix-style line endings

      改行コードがコミット時に「LF」に自動変換されます。
    • Checkout as-is, commit as-is

      改行コードの自動変換をしません。
  13. ターミナルの設定

    Git Bashで使用するターミナルを選択します。わからなければ「Use MinTTY」を選択します。 ターミナルの設定画面
    • Use MinTTY(the default terminal of MSYS2)

      MinTTYを使用します。
    • Use Windows' default console window

      Windowsの標準コンソールを使用します。ConEmuなど別のコンソールを導入している場合もこちらを選択します。
  14. git pullの設定

    git pull でマージを行う際の挙動を選択します。通常は「Default」を選択します。 git pullの設定画面
    • Default(fast-forward or merge)

      「git pull --ff」 が実行されます。
    • Rebase

      「git pull --rebase」 が実行されます。
    • Only ever fast-forard

      「git pull --ff-only」 が実行されます。
  15. 資格情報マネージャー(Credential Manager)の選択

    インストールすると、httpsでリモートリポジトリに接続する際に毎回認証する手間が省けます。通常は「Git Credential Manager」を選択します。 Git Credential Manager選択
    • Git Credential Manager

      Credential Manager をインストールします。
    • None

      Credential Manager を使用しません。
  16. オプションの設定

    好みで選択してください。わからなければ変更せずに進めてください。 オプションの設定画面
    • Enable file system caching

      Git関連のファイルをキャッシュし、動作を速くします。その代わり、通常よりも多くのメモリーを使用します。
    • Enable symbolic links

      リポジトリ内でシンボリックリンクを使用したい場合にチェックします。 Windowsのシンボリックリンクは Linux系OSと互換性がありません。そのため、Windows版Gitではシンボリックリンクの代わりに、リンク先を記されたテキストファイルが作成されます。チェックをオンにするとテキストファイルではなく、シンボリックリンクが作成されます。
  17. 試験運用オプション

    開発中の機能のため、意図せぬ動作をする場合があります。 Configuring設定画面
    • Enable experimental support for pseudo consoles.

      チェックをすると、Git Bash window 上で Python や Node のコンソールプログラムが動作するようになります。
    • Enable experimental built-in file system monitor.

      チェックをすると、ワークツリーに多くのファイルがある場合にGitコマンドが高速化します。Gitのインデックスを更新するGitコマンドは全ファイルの更新日時を確認する必要があります。FSMonitor を使用してファイルを監視することで、全てのファイルを確認する必要が無くなります。
  18. インストール開始

    インストールが始まります。 プログレス画面
  19. インストール完了

    ここまででインストールは完了です。[Finish]ボタンでインストーラーを終了します。 インストール完了画面
    • Launch Git Bash

      Git Bash が起動します。(Git Bashをインストールした場合)
    • View Release Notes

      Webブラウザが起動し、Gitの変更履歴が表示されます。

検証環境

関連ページ

改訂履歴